ビジネス資料の図解は、正確さと簡潔さの間でいつも揺れます。正確さを取りに行くほど要素が増え、読み手はどこが主張か分からない状態になりがちです。逆に、簡略化しすぎると「それで本当に大丈夫?」という不安を残します。
ここでの方針はシンプルです。スライド1枚=読み手に覚えてほしいことは1つと決め、その1つを支える図だけを残す。迷ったら次の3ステップで削ぎ落としていきます。
ステップの前に:図の役割を決める
同じデータでも、比較したいのか、流れを見せたいのか、構成を俯瞰したいのかで、適した図の形が変わります。役割が決まっていないまま作ると、折れ線と表とアイコンが1枚に同居する「何でもスライド」になります。まず右上に小さく「この図の目的:〇〇」を書く癖をつけると、あとから削りやすくなります。
ステップ1「削る」で消しやすいもの
- 伝えたいことと関係ない装飾線・3D風効果・余分なアイコン
- 同じ意味のラベルが二重に付いている箇所(図中と凡例で重複など)
- 「念のため」載せたが、口頭1文で足りる注釈
削るときは削除ではなく別スライド・別紙に退避でも構いません。「消す」のではなく「主役から外す」と考えると心理的ハードルが下がります。
ステップ2「束ねる」:情報の親子関係
バラバラの要素が並んでいるときは、上位のカテゴリを1つ決めてグルーピングします。例えば「課題3つ」が並んでいるだけなら、「いずれも〇〇という構造課題の表れ」と親見出しを付ける。読み手の頭の中で「まとまり」ができると、記憶に残りやすくなります。
ステップ3「1メッセージ」と字数目安
15文字以内はあくまで目安です。重要なのは、そのスライドを閉じたあとに相手が言い返せるかです。「だから〇〇なんですよね?」と言ってもらえれば成功に近いです。言い返せない場合は、まだメッセージが複数混ざっているか、用語が難しすぎるかのどちらかです。
よくある落とし穴
「正確さのために」全部載せる。 監査や法務チェックが必要な領域を除き、プレゼン用スライドは意思決定に必要な最小限に絞り、詳細は補足資料やURLに回すと読みやすさが段違いです。
図の美しさで勝負しようとする。 ビジネス資料では、整った図より論点が一目で分かる図のほうが評価されます。デザインは読みやすさのための手段です。
Deck Up では、情報の精査から最適な図解・図表への落とし込みまで一貫して支援し、必要に応じてデザインガイドラインもセットでお渡ししています。
図解や資料全体の構成のご相談はお問い合わせフォームから。
