社内会議で通ったスライドが、顧客説明でぱっと見て伝わらない——これはデザイン力の問題というより、読み手の前提が違うことが原因であることがほとんどです。社内では「昨日の打ち合わせの続き」として共有される資料が、外に出ると文脈ゼロで読まれる、というギャップです。
また、社内資料は意思決定のための生データ(課題の洗い出し、リスクの列挙、検討中の案)がそのまま載っていることも多く、外に出すと誤解や不信を招きかねません。逆に、顧客向けにだけ盛った表現を社内に戻すと、現場との認識ズレの原因にもなります。
だから「同じ内容を二重管理するのは嫌だ」という気持ちはよく分かりますが、現実的には1つのマスターから、見せ方だけ変えた派生版を持つほうが安全です。以下は、変える主なポイントの対比です。
社内向け
- 略語・社内用語が多い
- 経緯・議事の文脈が省略されている
- ネガティブ情報もそのまま
対外向け
- 用語は定義か言い換えを添える
- 「なぜ今これを読むか」を冒頭で明示
- メッセージは価値と根拠に寄せて再構成
コピーではなく「再編集」
完全に別資料をゼロから作る必要はありません。やることは大きく三つです。冒頭に「読む理由」と「得られる結論」を足す、社内略語を定義か言い換えに置き換える、ネガティブや検討中の表現を、価値と根拠の言い回しに再構成する。見出しとストーリー順を対外向けに組み替えると、同じ図表でも印象が変わります。
バージョン管理のすすめ
ファイル名に 社内用 顧客向け 〇〇様向け を付け、更新日を揃える癖をつけると、誤って社内版を送ってしまう事故を減らせます。可能ならクラウド上で「公開用」と「内部用」をフォルダ分けするだけでも効果があります。
Deck Up でできること
活用場面(社内稟議用・初回商談用・提案書用など)に合わせて、最適な構成とトーンをご提案します。社内版をベースに、対外版への差分だけを整える支援も可能です。
